伊ヴェネチアのムラーノ島でガラス工房を構える唯一の日本人、土田康彦氏。
彼はまた、世界中のセレブが訪れる老舗レストラン「ハーリーズバー(ヴェネチア)」で修行を重ねた料理人でもある。
その土田氏が山口を歩き、食べ、地域の人々と交流を重ねながら、山口の新しい価値観を創造する旅の記録。
DAY1 山口の歴史背景を知る
今から約500年前の室町時代に、山口館で将軍をもてなした再現料理「平成大内御膳」の饗応にて、客人の旅は始まる。砂糖も醤油もない時代の味に「人間の味覚って少しも変わってない」と驚嘆。豪華絢爛な大内文化が華開いたまちの風土を知る。
DAY2 山口の歴史・文化を学ぶ
「薩摩切子」絶好期の技術は、誰にも抜くことができない最強のガラスであると土田氏。その技術を支えた工人たちは長州人であったというYCAM足立館長の言葉に、日本の最西端で世界に新しい価値観を問うまちのDNAを知る。
DAY3 山口の人の味、魚の味に酔いしれる
西鳳翩山から山口市の稜線、市街を眺望し、萩往還を北上。維新の地萩へ。笠山に立った客人は、果てしなく広がる日本海を前に「エーゲ海の比じゃない」とつぶやく。歴史を翔る志士たちは、今も健在であることを知る夜。
DAY4 山口の今昔を語らう
ゴスペル歌手亀渕友香氏との再会。アーティストが山口に惹き付けられる力は、室町も平成にも息づいていることを知る。幕末、松田屋を訪れた維新の志士たちは数多く、パトロネージュの気風こそ、山口文化のDNAであると実感。
DAY5 山口の家庭料理を知る
山口名菓豆子郎様のご厚意で、山口の家庭料理を堪能。客人の一人、志野流 現家元 蜂谷宗宓若宗匠と、日本文化の過去・現在・未来について語らう。食材、酒、器、人で料理の世界は限りなく広がる。
DAY6 生産者をたずねる
阿東徳佐でりんごをつくる友清さんは言う。先代が青森に習って開墾したのが原点。敬意を込めて今でも青森からの注文はすべて辞退している。山口人の気質が見えてきた、生産者の方々との時間。
DAY7 詩を近くに感じるまち山口
現代詩が好きで、中原中也のファンでもある土田氏。たった2度目の来山で、その土田氏の声を聞きたい若者たちが、ここ山口にいる。山口大学で、飛び交う、生の現代詩。テーマは、人生という名の旅の話。
DAY8 ガラス作家をたずねる
出会った直後、二人は作家の顔に変わり、突如コラボ創作が始まる。雪降る工房内の静寂な競演。「山口にはすごいガラス作家がいる」と土田氏。2回戦は、ヴェネチアの工房でと、再会の約束。
DAY9 アーティスト、山口に集う
亀渕友香LIVE4に出演し、土田氏考案の山口産桃と地酒の新カクテル「山口ベリーニ」を披露。そのニュースに、俳優辰巳琢郎氏が駆けつける。「山口はお帰りなさいといつも家族のように迎え入れてくれる」異口同音に表されるまち。
DAY10 旅の終わり
土田康彦「10×10」山口の食を創造する旅のエンディング。旅人は素敵な旅土産を置いて行く。山口×ヴェネチアの発想で生まれた新カクテル「山口ベリーニ」。ここからまた、新たな創造の旅が始まる。
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